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2013年10月19日土曜日

憧憬、街、旅。





小さな男の子が、朝の海に向かって石を投げています。
投げるごとに遠くへ飛ぶようになるから、小さな男の子は
一日中、そうして、海に向かって、石を投げています。
夕暮れ時になって、もうそれ以上遠くには飛ばないとわかっていても
小さな男の子は、また明日、この海辺に来るでしょう。
僕たちの旅の淋しさは、明日になっても それ以上にはならないと
わかっていることです。
だから、夕焼けが、僕達には あれほど輝いて見えるのでしょう。
昔30才を越した大人を見ると
ずいぶんと落ち着いてみえたものです 。
何もかもわかっていて、いつも ゆったりとしていて
とても うらやましく みえたものです。
自分が30才に近づくにつれて
少し 利口になったと思うだけで
わかってきたのは、わからないことが多すぎるということだけで
何のことはない
胸を張っているのは、みんな 照れ隠しなんですね。

ただ昔の仲間達に 久しぶりに会ったりして
普段は どこかに しまいこんでいる
少年の日の青空を ちょっとだけでも
みせてくれたりすると
僕は ひどく うれしくなってしまうんです。

今、僕は 時間に追いかけられ
いつか 時間に追い越されていく自分を
しばらくは忘れたい と思いながら

あと戻りする 時間の中で
自分の中に残された 憧憬を
探しているところです。
この世の中にいる筈のない
あるいは、昔いいたかもしれない
 透明な少女のことを思いながら
古いノート になぶり書きした言葉や
時の毛布に眠り続けた 落書きを
ゆりおこして

自分の中に 残された あこがれを
さがしているところです。























一ヶ月ほどまた富山を離れて旅をしていました。

 今日は久しぶりに帰って来たのだけれども
あっという間に寒くなっていることに驚いています。

支度をしたらまた週明けには新しいあこがれを探しに旅へ。

また会いましょう!